相良三十三観音巡り
▼人吉・球磨地方の風土が育んだ観音信仰
一番札所から三十三番札所までの観音霊場を巡ります。この観音巡りは、江戸時代より庶民の間で盛んになったと云われています。
春・秋の彼岸には、日本全国からの巡礼者も年々増えており、地元の人々はお茶や漬け物などで労をねぎらってくれます。
▼第九番札所 村山観音(人吉市・市指定重要文化財)
村山観音(千手観音)のお堂の大きさは、三十三ヶ所中最大。千手観音は高さ198.9cmの木造で、ひときわスマート。
別名「大悲殿」と呼ばれ、人の悩みが良くわかる慈悲深い観音様といわれています。
▼第十二番札所 合戦嶺観音(山江村・村指定重要文化財)
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合戦嶺観音(聖観音)は、人吉から山江村山田に向かって行くと、右上の高い所、抜群に見晴らしのよい所にあります。
御利益は、勝負ごと、競争ごとに御利益あがあるといわれています。
1番札所 | 清水千手観音 | 二十代藩主長毎により京都の清水寺から勧請 |
2番札所 | 中尾千手観音 | 二十一代藩主頼寛の妻が夫の菩提を弔うため建立 |
3番札所 | 矢瀬が津留観音 | 矢瀬主馬助を祀った観音堂の御本尊 |
4番札所 | 三日原観音 | 詳細は不明ですが享保・天保の年号の印が認められる。 |
5番札所 | 鵜口観音 | ご本尊の両脇に毘沙門天と不動明王が安置されている。 |
6番札所 | 嵯峨里観音 | 本尊の胎内に宝暦二(1752)に豊前中津の仏師の書き付け |
7番札所 | 石室観音 | 樹齢六百年近いカイドウが見事。 |
8番札所 | 湯の元観音 | 林温泉で古くから親しまれてきた。 |
9番札所 | 村山観音 | 十一面千手観音。 |
10番札所 | 瀬原観音 | 幽霊寺永国寺の末寺だが、観音様が本尊は珍しい |
11番札所 | 芦原観音 | 臨済宗聖泉院の境内に鎮座 |
12番札所 | 合戦嶺観音 | 真言宗の名刹高寺院の末庵。本尊は室町時代の作 |
13番札所 | 観音寺観音 | 本尊の両脇に釈迦如来と阿弥陀如来が鎮座 |
14番札所 | 十島観音 | 「とおします」として受験生などに人気 |
15番札所 | 簑毛観音 | 長寿のご利益 |
16番札所 | 深水観音 | ご本尊は法林山上之寺(錦町一武)より天和三(1682)移られた |
17番札所 | 上園観音 | 詳しい由来不明。子供を病気から守るご利益 |
18番札所 | 廻り観音 | ご本尊に文政六(1823)に修理の記録 |
19番札所 | 内山観音 | 安産と病気平癒のご利益 |
20番札所 | 植深田観音 | 詳細不明 |
21番札所 | 永峰観音 | 本尊とともに石の地蔵尊と阿弥陀如来像が祀られている。 |
22番札所 | 覚井観音 | 十一面観音。安産、家内安全の御利益 |
22番札所 | 上手観音 | 岩立観音とも呼ばれ安産のご利益 |
23番札所 | 栖山観音 | 283pの大きなご本尊。安産に御利益 |
24番札所 | 生善院観音 | 通称猫寺の観音さん。国指定の重要文化財 |
25番札所 | 普門寺観音 | 観音、千手観音、11面観音など六体の観音菩薩が揃う |
26番札所 | 上里の町観音 | 由来不詳。安産のご利益あり |
27番札所 | 宝陀寺観音 | 179pの立派なご本尊。県指定の重文。 |
28番札所 | 中山観音 | 142pで四天王に守られて鎮座 |
29番札所 | 宮原観音 | 子授け、安産のご利益。県指定の重文 |
30番札所 | 秋時観音 | 妊婦、家畜の守り神。 |
31番札所 | 土屋観音 | 維新後廃寺となった一乗寺の観音堂 |
32番札所 | 新宮寺六観音 | 53年間にわたり造られた六体の観音様 |
33番札所 | 赤池観音 | ご本尊は室町時代の作 |